2 月 1 日。早稲田大学新学生会館で、T & C( Trainer&Coach 's Support )主催のワークショップで、現役プロアメリカンフットボール選手と、理学療法士の2つの顔を持つ、工藤健太さん (31) のお話を伺ってきた。工藤さんは現在、Xリーグのクラブチーム「アサヒビールシルバースターズ」の CB として活躍しながら、理学療法士として働いているという一風変わった経歴の持ち主だ。
そもそもアメフトを始めたのは筑波大学1年。それから急速に力を付け、大学 4 年時にはクラブチームから声がかかる。クラブチームで活動しながらスポーツ医科学を専攻し大学院に進むも、大学院卒業後には、希望していたAT ( アスレチックトレーナー ) としての就職先は見つからなかったという。そこで、「広い範囲で医療を学んでから、スポーツ医科という領域に戻ってきた方がいいのではないか」と考え、理学療法士の専門学校への入学を決意した。この時点で 26 歳。専門学校を卒業し、国家資格を得た工藤さんは、 3 年前から病院で働いている。もちろんその間も、アメフトの選手としてプレーしていた。今現在も日中は病院で、お年寄りを中心に 治療 をし、夕方以降は、チームの練習という日々を送っている。
企業チームが撤退し、クラブチームが増えたXリーグでは、工藤さんのように、日中は、競技とは関係ない仕事をこなしながら、現役を続けている選手が大半だという。これも、現在のスポーツ界の現実なのだろう。
現在大学 2 年の私にとって、大学卒業後に、国家資格を得るために専門学校に通っ て、その後、職業に就くという流れが、途方にくれるほど先のことのように思えた。私の周囲にも将来や就職のことを考えて足踏みをしている学生が多くいる。だが、今回工藤さんを目の前にして、 20 代をどう過ごすかは、大学を卒業して就職することだけが正解ではないことを、改めて感じさせられた。
最後に、ATを目指す学生に向けて、こんな言葉を伝えてくれた。「『スポーツ界で働きたい』という大きな目標があっても、そこに到達するための道はそれぞれである。小さいところから大きなところに進むのは難しいが、大きいところから小さいところに進むのは可能である。大事なのは、回り道とは考えず、進みながらも、幅広く、客観的に考えることである。そして、たくさんの人と出会って、繋がりをつくることだ。出来るだけ色んな事に出会って、色んな事に触れる機会を持ちなさい。」
今回、工藤さんの話を聞いて、「何かを始めるのに遅いことはない。」そして、「幅広い観点からスポーツ界への応用」という二点が、ビジネスの観点からも、医科の観点からも同じでように言えることが伺えた。そして、それを実行するのもまた、私たち未来を担う若者なのだと。そんな使命を感じて帰路についた。
http://tc-support.desporte.info/ (T & C 's Support のHP)
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