SEEDS-net  vol.59
2006年8月 28日発行


そろそろ8月が終わってしまいますね。8月が終わると、夏休みも終わり、夏が終わると思ってしまうのは、 今までの名残なんですかね〜。大学生は9月も休みなんですけど、 なぜか少し、切なくなります。秋とは違った切なさが…。それでも、まだ夏は終わったわけではありません! 短いあいだですが、最後の思い出を作りまっしょい!!と、その前にメルマガに目を通してからでお願いします〈(_ _)〉

<もくじ>

ひとから見るスポーツ テレビ朝日 宮島泰子さん
マイフィールド 携帯クリック募金とは
マイレポート 新潟は長岡・夏の陣の巻
Shino’s works ノスポーツまでの距離

++ ひとから見るスポーツ ++  テレビ朝日 宮島泰子さん
少し間は空いてしまいましたが、7月17日号に引き続き、宮嶋さんのインタビュー後編をお届けします。今回もジャーナリストから見たスポーツの世界について語っていただきました。

■メディアという世界
選手でもない、観客でもない。そんなメディアという立場にいる宮嶋さん。 “伝える”という役割の難しさについて話していただいた。

私はいつも初心者にもわかるようにということを心がけています。スポーツをわかっている人たちに説明をするのではなく、スポーツをあまり知らない人でもわかるようにというところから番組を作りたいな、っていつも思っているんです。自分の原点もそこにあるからといえばそうなのですが、常に視聴者のみなさんがついてこれるかなぁ、大丈夫かなぁ、って考えながら編集しています。

取材のときに気をつけることは、いかにアスリートの邪魔にならないか、それに尽きます。実は数年前、取材中の人との距離のとり方に関して、あるコーチから天才的だってほめられたことがあるんですね。そのことは今でもちょっと自負しています。寄っていってもいいなってときはひょいひょいと寄っていって、すすっと聞いたりするけど、基本的にその人が何かを真剣にやっているときは絶対に邪魔しない。邪魔にならないところで取材をするということですね。まあ30年もやっていればそのタイミングはわかってきて当然かもしれませんけれど。

本来のあるべき姿は、スポーツのためのメディアだと思うんです。でも今はメディアのためのスポーツになってきていますよね。さらに、ちょっと前まではスポーツサイドが行う試合をテレビ局が映すという単純な形だったのだけど、今はスポーツ側に入り込んでいろんな準備段階からテレビ局がやるようなシステムに変わってきています。中にはきちんとした試合というよりも単なるエンターティメントになっているものもある。もうスポーツは視聴率を上げるためのツールという扱いになってきている、そう感じますね。

私の師匠である松中英忠さんが言っていた言葉にあるのですが、テレビというものは基本的には「いろんなものが入っているおもちゃ箱だ」と思うんです。右も左もいろんなものの考え方が入っているから面白いんだということですね。エンターテインメントがあったり、お笑いがあったりする中にスポーツという分野もしっかりあるべきだと思うんです。スポーツが今これだけエンターテイメント的なものとしてクローズアップされてる時代だからこそ、本当はそれをきちっと見ていくスポーツジャーナリズムもテレビの中になければならないと思います。


■日本のスポーツジャーナリズム
ジャーナリストとして日本のみならず世界へも活動の範囲を広げている宮嶋さん。 海外と比較すると、いったいどんな日本のスポーツジャーナリズムの問題点が見えてくるのだろうか。

特にスポーツジャーナリズムの場合にはそうなってしまっているのでしょうが、日本のスポーツ界の中にある上意下達の体育会系のものを引きずっていることがひとつの特徴だと思います。日本人特有の、人間のつながりでナァナァでやろうっていうものがあって、どうしてもメディアが、きちんと批判したりするというところが弱いと思うんですね。今のようにテレビ局がどんどんスポーツにおける娯楽性、エンターテインメント性を追求している中で少しでも批判すれば、「そんなことで水を差すなよ」と言う声も聞こえてくる。スポーツ放送には、娯楽性もあるし記録性もありますが、やはりきちんと批評していく構えがないと成り立たない部分があると思います。

私はやはり選手を守りたいと思うし、システムによって選手がゆがめられるのはいけないと思うので、現場できちんと判断をしていきたいと思っています。守るべき選手は守らなければならないし、いいシステムがあれば、それはいいですねって言っていかなければならない。もちろん選手サイドが間違っていることもあるので、それは指摘していかなくてはいけない。私たちはちゃんとアンテナを張って、きちっと報道していかなきゃいけない。エンターテインメントとしてのスポーツ中継とは一線を画していかなくていけないと思います。報道なんです、私たちがやっていることは。そこはちゃんとしなきゃいけないと思っています。

日本では選手に対しても甘いと感じます。海外のジャーナリズムは選手に対しても、おかしければおかしい!とはっきりいいますから。結局それが、選手を最終的に守ることにつながると思います。

スポーツはいろんなものに利用されてしまう、という弱点があります。スポーツってホントは人間が楽しむためのものなのに、他のものに利用され過ぎている。本来のスポーツの目的って何なんだろう?ってこの30年間ずっと考えていますよ。軍事訓練に利用されたり、国威発揚に利用されたり、お金儲けに利用されたり・・・。利用されることを上手に使うことによってスポーツビジネスが成り立って、スポンサーがついて、自分たちの練習環境が確保できたりする人たちもいるわけですから一概にそれが悪いことだとは言えません。しかし自分の中で生理的に受け入れられない部分がどこかにあるんです。甘い、といわれればそうかもしれませんけれど。

本当はスポーツって誰もができて、みんなが体を動かす面白さを知ることができて、心も身体もむちゃくちゃ開放される、そんな楽しさがあるものなのに、そういった原点をどこかに置き忘れてるなぁって考えてしまいます。


■盆踊りは立派なスポーツ
宮嶋さんに、日本のスポーツ文化とは何か問いかけてみた。そもそも日本に“スポーツ文化”と呼べるようなものは、根付いているのだろうか?

基本的に近代スポーツは個人の中の快楽をベースにしていると思うんです。でも日本って、前提となる個なんかないんですよ。長い農村文化の中で個は消されてきた。そのDNAが今でも生きている。日本の民族は、昔から歌舞音曲はすごく好きだと思うんですよ。象徴的なのは、竹下内閣の時のふるさと創生資金、「1億円あげるからそれぞれの村で何かやりなさい」って言われたときにできた日帰り温泉の数ですよね。温泉掘って、畳の部屋に舞台を作って、踊りやカラオケができるようにしているんですよね。よくスポーツ振興のための会議で言ってきたことなんですが、その横にグラウンド作ったらどうですかって。グラウンドでちょっと汗流して、そのあと温泉入って、そのあといっぱい飲んで、

みんなでわいわい楽しむのがいいんじゃないですかって、よく言ってたんですよ。でも、なかなかグランドを作るというところまではおやりにならない。日本人にとって脈々と受け継がれてきた農耕文化の中でほっと一息を付く開放された時間に行うのは、踊ったりとか、歌ったりという歌舞音曲だったんじゃないかなって思うんですよね。だから、明治になってヨーロッパの近代スポーツってものをそのままごっそり日本に持ってきたわけですが、世の中全体が今はヨーロッパ志向で欧米化されてますから、それはそれで成り立たないわけじゃないのですが、日本人古来の運動っていったらやはり盆踊りかなって思うんですよね。(笑)。あとは、やっぱり諏訪のお祭りの中にある御柱みたいなもだとか。あれだってすごいスポーツだと思いますよ。あんな柱の上にみんなが競い合って乗ったりだとか、先を争って上にのぼっていくとか。お祭りの中に原始的な日本のスポーツの原型がいっぱいあるように思いますね。でも、どこか個人が競う西洋のものとは違うのかな、って気はしますね。もちろんスポーツっていうのは、今の日本では教育の中でまず教えられるわけですが、やっぱり近代スポーツのベースとなる個というものが、きちんとない中でのスポーツですから、そこでいろんな矛盾が起こるんだろうなって思います。その最たるものが、体育会系の上意下達に象徴される人間関係なのかなという気がします。

じゃあ、いつ日本人の個はできるのかといえばやはり、高齢になってからではないかと思うんです。水泳をしてらっしゃるおじいちゃん、おばあちゃんの姿はとても素敵だと思いませんか?高齢者のみなさんは自分を解放しながら楽しんでる、個だなっていう感じを受けるんですよね。日本人の個というものは若いときはあまり充分には発揮できなくて、いろんな社会の中で言いたいことを我慢してきて、ようやく仕事などをリタイアした頃にやっと個を出せるようになってくるんのかもしれませんね。社会の中で我慢してきた人たちが、さぁこれから自分の時代というときに、自分のことがしっかり主張できるような気がするんですよね。こんなことを言うと、俺たちだって十分に個を持っていると若い人たちに怒られるかもしれませんね。もう農耕民族じゃなくなっているんだからって。


インタビューの終わりに、‘宮嶋さんご自身はリタイアされたあと何かやりたいことはあるんですか?’と、最前線で活躍されている方には不躾かもしれない質問をしてしまいました。すると_

「どうするんだろうね(笑)。先のことは考えないで、ね。でも一つだけしたいことがあって、学生のときもしていたことがあるんだけれど、朗読のボランティアをやりたいな。それは私の原点なので_。」

と笑顔で答えていただけました。
常に常に前を向いている、宮嶋さんはそんな方でした。



〜プロフィール〜
宮嶋泰子(みやじま やすこ)
1977年早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業
1977年より(株)テレビ朝日編成制作局アナウンス部勤務。1980年モスクワ五輪より2006年トリノ五輪までオリンピック取材は13回を数える。入社時よりスポーツを担当、女性スポーツアナウンサーの草分け的存在となる。1987年よりニュースステーションでリポーター兼ディレクターを担当、現在は報道ステーション、スーパーモーニングなど多数の番組で企画を作り、出演している。
現在テレビ朝日編成制作局アナウンス部部長待遇
テレビ以外の主なお仕事は
* 1995年〜日本体育協会 生涯スポーツ推進委員会委員
* 2001年〜神奈川県スポーツ振興委員会委員
* 2001年〜独立行政法人日本スポーツ振興センター・スポーツ振興基金助成審査委員会委員
* 2003年〜スポーツ少年団機関雑誌「スポーツジャスト」編集委員
* 2003年〜文部科学省 子どもの体力向上推進事業「手帳・カード等作成委員会委員」
* 2003年〜日本体育協会・総合型地域スポーツクラブ育成委員会委員
* 2006年〜日本自転車振興会 公益事業振興補助事業審査評価委員会委員
* 2006年〜NPO法人バレーボール・モントリオール会理事
* 2006年〜早稲田大学スポーツ科学部非常勤講師

<注:〜となって、終わりの年号がついていないものは現在も継続中の仕事です。>




山城 謙、杉野 綾美

+ マイフィールド + 携帯クリック募金とは


"Globe Project" 『スポーツを楽しむことを社会貢献につなげる』団体。
「環境とスポーツ」を取り組んでいる私たちSOJは、この夏、この団体と出会い、現在共に手を取り合い活動をしています。
そのメンバーである青山さんから"GP"の主活動である携帯クリック募金についての記事を書いていただきました。



30分に1人。今もなお、地雷の犠牲になっている方がいます。
3秒に1人。貧困が原因で、命を落としている子どもがいます。

こういった現実に対して募金が全てを解決できるわけではありません。

ただ、少しでも「社会のために。人のために」と誰もが想う気持ちを、
社会へ反映させる仕組みとして、この『携帯クリック募金』が生まれました。

利用者が募金をしたい支援団体を選ぶと、スポンサー企業が利用者に代わり、
1クリックを1円として寄付を行います。

現在は、インドネシアの植林募金。
子どもの教育募金。スーダン難民の支援募金。
そして、カンボジアの地雷除去募金を行っています。

このカンボジアの地雷除去募金は、学生団体のGlobe Projectという団体と共に、
『10,000uの地雷原をサッカーグラウンドに変えよう!』という目標の基に支援を進めています。

Globe Projectは何気なくしているスポーツを通じて、
わたし達はいつでもできるクリックを通じて、
地雷原をなくしていきます。


全ての人が自分のため、家族のため、社会のために、働き、学校に通い、自らの役割を果たしています。

そんな生活の中でも「世界の誰かのために」と願う気持ちを、クリックを通じて世界へ届けたいと思うのです。

「クリックが、未来を考えるキッカケに。」

そう願ってこのサイトを運営しています。

携帯クリック募金
http://bokin.tv/


青山 敦士


〜プロフィール〜
携帯クリック募金 事務局代表
青山 敦士 (あおやま あつし)

1983年生まれ、北海道出身。高校時代は野球部主将・正捕手として甲子園に出場。
東京学芸大に進学後、アフガニスタン学校建設プロジェクトに参加。

1年間の休学期間中、契約社員として入社したアサップネットワークで、有名公式携帯サイトの立ち上げなどを担当。
2006年4月「携帯クリック募金」サービスをスタート。


+ マイレポート + 新潟は長岡・夏の陣の巻

8月2日〜5日の間、SOJ夏合宿をしてきました!!

場所は、新潟県は長岡市を中心に、夏を楽しんできました。そう、新潟といえば、米に、お酒に、温泉に、ウインタースポーツ!!!
おっと、今は夏ではないですかっ!! 雪なんかないない……

そう、新潟のスポーツといえば、あれですよ!! あれ!!

アル〜〜〜ビ レッックスッッッ!!!!!!! です。

4日にセビリア(スペイン)との試合を見てきました。新潟市陸上競技場に。
はい、ビックスワンじゃないところがミソ。
いくら、観客を集めまくるアルビでも、SMAPには集客では勝てないみたいです。

サビオラがいないことに、失望気味でしたが、セビリア強いの、なんのって!!!
攻める時はどっかん、どっかんくるのですよ!! さすがですね。
0―6にまでしてくれると反対に気持ちがいいものです。しかし、やはりファンだと、怒ると思うのです、こんな展開じゃ。それでも、声援を送り続け、挨拶にまわる選手に、声をかける温かみがあるのですね。新潟の方々は優しいですね〜。

そうそう、つい先日に行われた欧州スーパー杯。チャンピオンズリーグの覇者とUEFA杯の覇者が対決する試合で、セビリアはバルサに勝ちましたね!!まさに、アルビをいいステップにして(笑)

この試合の後に、面白い話がありまして、ここで男性陣の車はアルビの虜になったわけなんです。

新潟出身であり、この企画発案者の一人である佐野裕文こと佐野ちゃんが、宿に戻ろうとする車にあるモノを持ち込んでしまったがために、男どもは発狂してしまいました!

そのあるモノとは…… サポーターズソングが何曲も入っているアルビ応援CDなんです!!!

新潟ならいいんじゃねぇ? ということで、音量はMAXに近い状態。みんなノリノリだし、大声で歌うし。端から見れば、ヤン車ですよ、あんなの(苦笑) そりゃ運転もままならなく……。同じ道を通ること3回くらい。この節はもう1台の車の皆様には大変ご迷惑をかけたことを、この場を借りてお詫びですm(_ _)m

このほかには、自然に囲まれた中で川遊びをしたり、佐野家の実家にて、軽くスポーツをしたり、いろいろなご馳走を振舞ってもらったり。

そして、忘れちゃいけないのが、長岡の花火大会なんです!!!! 東京の花火大会とは勝手が違うところが新鮮であったし、なんと言っても、グランドフィナーレの通称『フェニックス』。
セビリアの攻撃以上に、どっかんどっかんどっかん!!! でした!!
言葉には言い表せない、このモヤモヤ感。動画(今年の花火はこんな感じでした→コチラ)でも見れるのですが、これは一度見る価値あり!! いや、二度でも三度でもど―ぞ!! っていう感じです。

新潟の魅力をいろいろ開拓できましたし、なんと言っても、アルビに熱い新潟を肌で感じられましたし。新潟の虜になりましたね、確実に。新潟、ありがとう!!!


西山 裕貴

+ Shino's Works + スポーツまでの距離

僕はその日、とある競技場の記者席に座った。Jリーグを観るためである。

すると、飲み物が振舞われる。ハーフタイム中には他会場の速報が各人に配られる。

非常に行き届いたサービスだと言えばそれまでであるが、斜に構えてしまう私がいる。

やはりメディアに対して、スポーツ界は弱いのではないかと思うのである。

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