SEEDS-net vol.73
2007年3月12日発行
  

 桜のつぼみが膨らみ始め、春の足音がちょっとずつ聞こえてきた今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?暖かくなるにつれ、スポーツ界もだんだんとアツくなってまいります!Jリーグが開幕し、プロ野球の開幕もあと少しと迫ってきました!今回のメルマガでは、昨年度Jリーグチャンピオンであり、連覇を狙う浦和レッドダイヤモンズの事業本部広報部長を務める白戸秀和氏のインタビュー前半戦をお送りいたします。そのほかにも旬でアツい記事盛りだくさんの SEEDS-net vol.73 をお楽しみください!

 先号では連載「Shino's Works」のお休みをお知らせせずにご迷惑をおかけしてすみませんでした。残念ながら今号でもお休みをさせていただきます。連載再開までもうしばらくお待ちください。

<もくじ>


++ インタビュー ++  浦和レッドダイヤモンズ 白戸秀和氏
 2月のある土曜、僕らはさいたま市にある、レッズランドへ向かった。 2005 年のオープン時には、多くのJリーグ関係者が「百年構想」の具現化だと喜ぶほど、今までの日本のプロクラブが持たなかったような施設だ。今では休日になると多くの浦和レッズファンが遊びに来る。去年春の「クラブマネジャー鼎談会(ていだんかい)(前編)(中編)(後編)」の会場にもなったクラブハウスでは、アウェイゲームのテレビ観戦なども行われていて、新たなサポーターの居場所として定着しつつある。Jリーグ開幕当初は弱小だったクラブが、今では日本を代表するクラブへと成長した。今回はその浦和レッドダイヤモンズ事業本部広報部長の白戸秀和氏にお話をうかがってきた。

 レッズに入社するまでは、毎日新聞の記者だった白戸氏。Jリーグ開幕当初は浦和支局に所属していた。浦和というまちの“核”になると確信したという。

 「Jリーグが始まった時、浦和支局の記者でした。 J リーグ開幕でレッズができた時、浦和にとっての心の中心はこれだなって見た瞬間にわかりました。このまちが元気になる原動力を得たわけです。そこで、浦和レッズのオフ・ザ・ピッチの部分、つまり文化とか、人の心という観点、まちづくりの観点で 1 年くらい取材しました。

 その後に東京の経済部で 10 年間ほど、財政や経済政策や金融政策といった世の中で最もといって良いほど硬派な仕事を担当していました。その経験で言えば、この国の 21 世紀は一言でいうと超成熟社会になるということです。このことは、みんなわかっているはずです。ただ、現実に何が起きていくのかというと、それぞれの地域が元気じゃないともう成り立たない国……ですよね。この点が非常に重要です。日本はこれまで中央集権的でしたが、財政はとても逼迫(ひっぱく)しています。財政の『三位一体改革』と言われていますが、簡単に言うと、『国は地方の面倒を見られませんよ』、ということです。また医療問題とか年金問題、こういう問題も結局は住民と身近に接している自治体が面倒を見なきゃいけない。

 つまり、地域の活性化が 21 世紀のポイントなんです。そこで、浦和レッズを通じて浦和を元気づけることに役立てないか、と考えました。うまくいけば、国内でも地域活性化のモデルになります。多くの人々が幸せになることを手伝うわけですし、自分にとっても有意義な仕事になるはずだ、という仮説でレッズに移ってきました」

 

 今では浦和はすっかり“レッズのまち”になったが、Jリーグが開幕するまでは、三菱と浦和はほぼ無縁の関係だった。Jリーグ開幕というきっかけがあって初めて、浦和と三菱が結びついた。そして、現在で浦和にすっかり根付き、成長を続けている。なぜ、浦和にレッズがここまで定着し、成長したのだろう。

 「レッズが根付いたっていうのは、複合的な要因が絡み合っていると思います。まずは“サッカーのまち”という基盤が絶対的にあります。だけど、“サッカーのまち”って浦和だけではないです。ほかのサッカーのまちは浦和のように盛り上がっているわけではありません。サッカーのまちだというだけでは、結論の解にはなりません。

 次の要因として私が考えているのは、東京の影にちょっと隠れてきた、ということです。浦和は江戸時代、宿場町だったし、今でも教育のまちです。歴史もあって教育水準も高い。文化的な基盤があるわけです。加えて浦和を制するものは日本を制する、と言われたサッカーがあります。

 そんな風情があるのですが、中央、つまり東京から見ると、無視しうる地方の小さな動きです。埼玉は、『東京が一番てっぺん』というヒエラルキーの中で見下され続けていたという環境を感じます。そんな環境の浦和に J リーグができた。その時のこのまちで起きた化学反応を記者として見た瞬間に『すっげえぞ』って思いました。地域が重要な時代に、そこに住む人々が、地域とともに歩み楽しむことができるのが浦和レッズです。

 そこで生まれる元気さこそが、地域活力の源流です。それに、サッカーは、東京を経由しなくても世界に行けます。浦和とロンドンが直結することもあり得ます。ビジネスでも行政でも日本は東京経由です。 J リーグは地域と一緒になって幸せになる、というだけでなく、東京というこれまでの「中央」の考えとは無縁に世界と結びつくことが可能な仕組みです。東京の影に隠れがちだった浦和が、 J リーグという装置によって、日の目を見る可能性が芽生えた。それが、浦和にとっての J リーグなのだと思っています」



 ここでちょっと聞いてみた。何を隠そう、僕は東京育ちで、今も東京に住んでいる。そう、「浦和を影に隠していた」東京だ。しかし、プロ野球では読売ジャイアンツは東京意識が薄いし、ヤクルトだって東京を冠したのは昨年度から。僕はJリーグではFC東京が好きではあるけれど、浦和レッズの雰囲気には到底及ばない。都市規模では日本、いや世界トップクラスなのに関わらず、だ。ヨーロッパの首都にはたいていビッグクラブがある。レアル・マドリードだってそうだし、チェルシーやアーセナルだってそうだ。東京では、レッズのようなクラブは不可能なのか。

 「東京っていうのは、マンハッタンです。東京は『地域』ではありません。マンハッタンに地域性はないです。世界クラスのものが集まる街です。東京も都心部は日本クラスが集まる街です。東京はむしろ、マンハッタンや上海に負けないようなワールドクラスのものをつくりあげる街を目指すことがナンバー1ではないでしょうか。それは逆に言えば、『地域』とは遠いところにある存在です。より高いレベルを吸引することによって成り立つ街です。生まれ育った人たちだけでは、成り立たないという現実があります。

 僕がよく提案しているのは、都心 5 区はマンハッタン化したらどうか、と。逆に都心 5 区以外では、浦和のような地域活動はまだまだ可能です。江戸川区とか練馬区とか足立区などではさまざまな地域活動がありうると思います。

 東京では他にも誘惑がたくさんあるので、東京のクラブは強くなければいけないという意見があります。しかし、強くなければ存続し得ないクラブであれば、いずれ破たんしてしまうかもしれません。だから、レッズは強くなければいけないと思いますが、強くなければ存続できない、というクラブづくりはしていないつもりです。目標は『勝っても負けても浦和レッズ』。『寝ても覚めても浦和レッズ』。『ゆりかごから墓場まで浦和レッズ』です。(数年前までは低迷したが)負けたからこそ経験された蓄積される経験はありますが 、生活や地域と浦和レッズが密着していることが大切なのだと思います。」


 
 レッズのホームスタジアムである、埼玉スタジアムの雰囲気はものすごい。海外のジャーナリストが世界に誇れると書いたこともあるほどだ。白戸氏はそれを「ライブハウス」という。そうした空間を創り上げるために、クラブにもこだわりがある。その空間の魅力が、「教育のまち」「サッカーのまち」といった浦和というまちの持つ要素と合わさって、レッズがここまで成長できたのだという。

 「ピッチだけじゃなくて、ピッチとスタンドが一体となった良さ。一言でいうと、ライブハウスに例えられると思います。ライブハウスは歌っているバンドだけでは盛り上がりません。お客さんが飛び跳ねて、シャウトして。ステージと客席が一緒に熱狂をつくるから盛り上がります。その熱狂はクチコミで広がり、新しい人がやってきます。それがそのライブハウスの求心力になります。

 浦和レッズのサポーターは、どこかそういう観点からゴール裏をつくっていったような気がします。そして、クラブ自体も本物志向で貫徹してやりました。 15 年前から今にいたるまでスタッフの非常に強い思い入れがあったからこそスタジアムの非日常的空間ができあがっているのだと思います 。

 そのような空間づくりをどのようにしたのか、とよく問われます。象徴的に言えるのは、タダ券がほぼないということです。もう 1 つ象徴的なのは、試合の日にピッチでマスコットやチアリーディングも絶対出ないことです。また、アンケート調査をお願いするときにも、スタンド内では取りません。ゲートをくぐってスタンドに入った瞬間に、そこは戦いの場で、混ざりものは必要なくなります。これもひとつのこだわりで、本物志向です。スタンドに入った瞬間から戦いの空気を感じることができるはずです。

 こうした非日常的な空間を“レッズワンダーランド”と呼んでいます」

 

  多くのレッズサポーターを飲み込み、“レッズワンダーランド”の舞台となるのが、浦和美園駅近くにある埼玉スタジアムだ。埼スタを使い始めたのはW杯前の 2001 年からで、それまで浦和駅近くの駒場競技場を主戦場としていた。6万人を収容する埼玉スタジアムは、サッカー専用スタジアムとしては国内最高峰を誇るが、サポーターは“駒場”を聖地とあがめる。今ではカップ戦などでしか使われなくても、開幕当初からの思いが詰まったスタジアムでもある。その駒場を改築するという考えはあるのだろうか。

 「僕たちはいろいろ考えましたが、僕たちだけではできない話ですよね? さいたま市(当時は浦和市)はJリーグが始まるときに 15 億円くらい出して駒場を改修したし、そのわずか1年後にはまた意思決定して今度は約 40 億円を改修をしました。もうこの2回で十二分に行政の想いは感じられます。

 異例の改修へと突き動かしたのは、まちの人々のパワーでしょう? 2回も改修するということは、 1 回目の改修は失敗と取られなくもないということでしょう?それを断行したさいたま市のエネルギーはすごいです。まちの人はもっとすごい。駒場にはそんな想いも詰まっているのだと思います。

 駒場から埼玉スタジアムへの移転には、いろいろな意見があると思います。僕たちは家族を例に考えています。結婚して2人で住んでいたのが駒場、子供が2人できて4人になったというのが今の状況です。  駒場という家では小さいわけです。多くの家では、ファミリーが増えれば、大きな家に移り住みます。レッズにとってはその大きな家が埼玉スタジアムなのだと思います。住めば都、ではないですが、埼玉スタジアムはすでに新しい聖地になり始めているかもしれません。

 レッズランドもまだまだ青二才ですが、 10 年後、 20 年後はまちの名所になっているかもしれません。歴史は常に変化を伴うものですからね」


 
 現在、埼玉スタジアムに訪れるレッズファンの中で、ホームタウンのさいたま市民は 25 %だそうだ。これは、ホームタウンのサポーター率が低いとも取れるだろうし、またさいたまだけにとどまらない人気を得たクラブ、とも取れる。クラブとしては、ファンをどのように広げるか、という戦略を考えているのだろう。

 「広さと深さの両面をいつも追求しています。深さで言うと、地域の人に直接的に接触する機会を非常に増やしています。例えば、 11 月から優勝を目指して始めた『 All come together 』 とい活動では、旧浦和市の77の全部の商店街に、スタッフが社長以下自ら足を運んで対話しました。『レッズはここまでやるのか』と言われることもありますが、そう深く溶け込もうとする活動が極めて重要なのです。そのうえで地域の広がりを持たせる活動をしようと考えています。

 また、サポーターの気持ちが一緒になった取り組みができました。彼らは試合の前から『レッズでいたい』という気持ちを持っています。その気持ちを盛り上げていきたいので、まちを赤くしていきたいと考えました。試合を挟んで、“アフター”と“ビフォー”があります。試合終了後にはアフターバー(編者注・埼玉スタジアム前の広場で、試合終了後もテーブルや出店を設け、イベントを開催している)をやっていますが、終わったあとに語らえるという空間は定着しつつあります。“ビフォー”っていうのはなかなか目に見えないんですよね。

 そこで『 All come together 』 のもとに、JR浦和駅構内にポスターを 100 枚貼ったんです。『ああ、明後日試合なんだ』、『明日、試合なんだ』と感じること。これが“ビフォー”なわけですよね。クラブもサポーターも、まちのさまざまなところを赤くしていくっていう部分で一緒になれました。こうした深みが、また広がりにもつながっていくと思います」

 

 埼玉県内には、県東部は浦和レッズがあるが、県西部には所沢に西武ライオンズというプロスポーツチームがある。西武線に乗って通う、早稲田大学の所沢キャンパス、東伏見キャンパスの人間としては、ライオンズは非常に身近な存在である。だが、やはり西武線の地域と浦和側の地域とでは、やはり文化が違うように感じる。ライオンズが所沢、レッズが浦和、というような。同じ県内でも、そうした色分けがあるのかもしれない。

 「浦和と所沢は文化圏が違いますよね。県西部にも、レッズファンは多くいますが、所沢の人々は浦和よりも新宿や池袋の方を向いて生活していると思います。交通が東京を中心に放射状に整備されていることもあり、やはり中央集権の姿を感じます」


 ここまでは、浦和というまちの特性を中心に話をうかがった。“東京の郊外のまち”でしかなかった浦和を東京抜きの存在にしたのが、サッカーであり、レッズだった。という話は現代社会の問題解決のヒントになりうるのではないだろうか、と感じる。スポーツの持つ大きな可能性の1つだ。

 次号では、今シーズンからアジア、そして世界へと挑むレッズの戦略を含めてお送りする。  
 

 小森 隆幸
 伊藤 祐己

+ Sports Illustrations +  第二回「終わるシーズン、始まるシーズン」
 2007 年度 J リーグが開幕しました。この記事が読者の皆さんに届く頃には、プロ野球のオープン戦も中盤に入り、春の風物詩・選抜高校野球大会も間近に迫ってきていることでしょう。

 3 月は日本全国の学校で卒業式が行われ、もうすぐ迎える入学・入社式への期待が膨らむ時期ですが、多くのスポーツ関係者(する人・見る人・支える人)においても、新シーズンへ向けてモチベーションが高まっていく時期でもあると思います。そういった中で、“終わろうとする”シーズンがあります。バレーの V ・プレミアリーグ、バスケの bj リーグはレギュラーシーズンが佳境を迎え、今回のイラストの題材としたアイスホッケー・アジアリーグに至ってはすでにプレイオフ期間に入っています。

 プレイオフではレギュラーシーズン以上に白熱した対戦が度々展開され、観客の私たちを引きつける力も強い傾向にあるようです。では、そもそもなぜプレイオフをするのだと思いますか?私は2つの大きな理由があるからだと考えます。



 まず1つめは、ビジネス的観点から考えたときに、大きな収入が見込めるからでしょう。プレイオフをするということは“真の王者”を決めるということです。それはレギュラーシーズンには無い価値です。当然、私たちの注目も高まります。その注目の高まりというものは 1 試合の観客数の増加につながります。また、プレイオフではチケットの値段も高めに設定されるので、収入は飛躍的にアップするといえるでしょう。

 次に 2 つめの理由ですが、実力のある上位チームよりも戦力的に劣る中位〜下位チームのモチベーション向上というものが挙げられます。それはどういうことかというと、 1 位にならなくても優勝できる可能性があるので、戦力的に劣るチームでもプレイオフ出場圏内に入るための努力をしようとし、結果的にリーグが盛り上がるということです。

 しかし、それは裏を返せば 1 位にならなくてもよいがために、レギュラーシーズンでは、シーズンを通した全力を尽くす戦い方をしない、言い換えると、戦力的に常にベストメンバーをもってくるわけではないチームが出てくる可能性があることでもあります。もちろん、その点は十分に考慮しなければなりません。実際、過去にはプロ野球パ・リーグでプレイオフを導入する際にこの問題は議論の中心となりました。

 私は既述の 2 つの理由からリーグ戦だけで優勝を決める意義よりもプレイオフを行う利点の方があると考えます。「プレイオフをする理由」、「プレイオフをするべきか否か」といったことは普段なかなか考える機会はありません。しかし、そういったことを頭の片隅に置きながら、試合を観戦していただけると、いつもと違った世界が見えてくることでしょう。

 今まさにクライマックスを迎えようとしているシーズンを見に、会場にぜひ足を運んでみてください。


 佐野 裕文

++ マイレポート ++  球春とともに
 僕のような野球小僧は、 2 月1日が新しい年の始まりのような気がします。夜のニュース番組内のスポーツコーナーで、動いている選手の姿が取り上げられる時間が急激に長くなってくると、「そろそろ、あの季節がやってくるんだな」と、心が浮かれます。
 
 そんな、浮かれ気分でやってきちゃいました! 宮崎まで!!! 浮かれすぎて前日に寝ないという意味不明なスケジュールで挑んだ、初のスプリングキャンプ訪問です!

 もちろん目当ては福岡ソフトバンクホークスですが、せっかく宮崎まで来ましたので、一押しの広島東洋カープのキャンプ地にも訪問してきました。僕が宮崎に行った日程( 2 月 22 日〜 26 日、計 5 日間)で、すっきり晴れた日は、なんと1日のみ…(しかし、この日が 20 ℃まで上がり南国ムード満点でした)。曇りが 1 日に、一時雨の日が 1 日、ずっと雨降りの日が 2 日と、なんともあいにくな空模様となってしまいまして、計画していたジャイアンツのキャンプ地には行けませんでした…。
 
 しっかし!! それでも十分な収穫がありましたので、個人的には大満足です! まぁ、最後になれば理由が分かりますので。

 もう、思い出し笑いがやめられない、止まらない、かっぱえびせん状態です!!!

 カープとホークスしか見ていないので、両者の比較をしながら、思い出話でもしていきましょう。宮崎市街地から電車で 1 時間ほどにある、日南市でキャンプをしているカープの主に主力選手が練習をしている天福球場に足を運びました。来て見てびっくりですよ、これは! 「あれ? こんな規模で大丈夫なの?」という感じでコンパクトにまとまっていました。悪く言うと、貧素です。かわいそうな感じです(笑) ホークスと比べると…、いや、比べたらいけません。これがカープスタイルなんです。これが黒字経営の秘訣なんです。警備員なんて、特別にいるわけありません。だから、外に出てきた選手は僕らの格好の餌食になるわけです。しかし、選手はそれほど気にしません。餌食にしようとする人たちが、少ないですから(苦笑) そりゃ、ナックルボーラー・フェルナンデスも短パンでやってきますよ。

 

 そして、こんなにたくさんの選手の方々からサインをいただきました。有名どころでいうと、新井選手や大竹投手に、昨年新人王の梵選手ですね。それでは、このTシャツを一名の方にプレゼント!! なんてことはしません(怒) これを着て、広島市民球場に乗り込むのですからっ!!

 お金ない=コンパクトに!
 身の丈経営=選手補強があんまり…
  =期待が持てない
     =人気が出ない
        =人(観客)が少ない

  →でも、そのぶん選手と触れ合える
    可能性が高い!

 楽しみは自分で探すものなのでしょう。僕はこれでもいいと思います。でも、今年のカープは、きっとやりますよ。

 なんせ、前田様がいるのですから!

  続いて、ホークスキャンプですが、カープとは対照的で、広い!(実はジャイアンツの方がもっと大きいそうです)人は老若男女多いです。いや、老若女が多いです(笑)もう、ムネリンの周りにいた男性は、おんぶをされた男の子と、僕くらいという状況もありましたからね!見学者が多いので、完全に選手とファンの道を分けていて、知名度の低い選手からサインをもらうことさえも難しい。川口投手にあんなに人が集まるなんて、まさに予想GUYです!やはり、地元が近いことと、平日のオープン戦でも 3 万人を動員する球団は違います。

 そして僕は狙いを変えました。「普通にもらえないなら、サイン会に行こう!」と。イベント盛りだくさんのホークスは毎日日替わりでサイン会をしています。それ以外には、足湯があり、宮崎の名店がずらりと屋台を並べ、スタンプラリーもありまして、みんな楽しめそうでした。宮崎は焼酎がおいしいんですよね! サイン会の話に戻りまして、僕の日程では最初で最後のサイン会に並びました。そ・こ・で、本日の方がちらりと見えたんです。その瞬間、目を疑いました。運が良過ぎなんです。だって……
 
 
  世界の王ですよ! 世界のホームラン王ですよ!! お菓子のホームラン王はナボナですけど。この感激は言葉にあらわすことができません。言葉にできないです。あなたに会えて、本当によかったと思います。うれしくてうれしくて、たまりません!! これを思い出すと、笑顔が止まらないんです。これで、今回は全てが上手く終わったと思います。

  あと、ホークスキャンプで素晴らしいのは、宮崎駅とキャンプ地を結ぶバスの運転手さんがビジター用のユニフォーム型Tシャツを着て、キャンプ地に着く前には「 いざゆけ若鷹軍団 」が流れるというところまで手を加えていまして、うまい具合にテンションをあげてもらいました!!
 
  初めてのキャンプは、シーズン中にはない楽しさがあり、特に選手が間近に見え、上手くいけば会話も出来るなんて部分は最高でしょう。本文には書けなかったのですが、コーチと選手のやりとりとかも面白いですよ。鳥越コーチは現役時から最高のトークなのですが、如何せんヒーローにはなれなかったですから(苦笑)、このようなところで聞くしかないんですよ。それぞれで見るポイントを見つければ、誰でもキャンプは楽しくなるものなのではないでしょうか。天気がよければ、もっと最高だったのですがね……


  西山 裕貴

++ マイレポート ++ Jリーグ開幕に思いを馳せる
 先週、 2007 年シーズンの J リーグが開幕した。 1999 年に横浜フリューゲルスが消滅したことによって誕生した横浜 FC が、開幕戦で王者・浦和レッズと、また第 2 節では9年ぶりとなる横浜 F ・マリノスとの「横浜ダービー」を戦うなど、なかなか盛り上がっているように感じる。

 

 今年の J リーグのスローガンは「 Will Be 」。実現する、またサポーターの意志が集まるという意味だそうだ。「実現する」とは何を意味するのだろうか。それは、長期的に見れば、 J リーグが掲げる『百年構想』である。『百年構想』は、サッカーを軸とした総合スポーツクラブを全国に根付かせて、スポーツで幸せな国をつくろう、というものだ。このあたりはこのメールマガジンを読んでいる方なら、ご存知の方も多いところだろう。
 
 この理念は素晴らしい、と思う。 J リーグは盛り上がり、各地で J クラブによるまちおこしを目指すところも急増している。が、その盛り上がりは、あくまでサッカーファンによるサッカーファンのための盛り上がり、になっている気がしなくもない。
 
  たとえば、総合スポーツクラブという概念。これを本気で達成しようとしている意欲を見せているクラブは、まだほんの一握りだ。先日、今年から開幕するフットサル全国リーグ『 F リーグ』の参加チーム発表があったが、そこに名前がある J クラブは、湘南ベルマーレただ1つである。フットサルという技術的にもサッカーと相互乗り入れが利く競技についても、この状況である。


 NHK のスポーツ報道を見ても、軸となるのはあくまでプロ野球であり、その選手が旅立った先のメジャーリーグである。オープン戦の話題は毎日取り上げられるが、サッカーのプレシーズンマッチはほんの数十秒程度しか時間がもらえない。もちろん、メディア側がそう意図していることもあるが、視聴者の側がそれを望んでいる面もある。野球は野球が心底好きなファン以外にとっても欠かせないパーツだが、 J リーグはまだまだそこには及ばない。サッカー日本代表はようやくそうした位置まで来つつあるものの、 J リーグに関してはその域に達していない。サッカーの報道が「日本代表あっての J リーグ」的な報道に対して、野球は WBC や五輪の代表チームが「プロ野球から選ばれる日本代表」という意識があるのではないだろうか。まだまだサッカーが一般市民の生活の根底にあるとは言い切れない状態なのである。
 
  サッカーの、サッカーファンによる、サッカーファンのための、 J リーグももちろん重要である。サッカーファンを満足させることができないリーグは意味がないからだ。だが、もっとサッカー好きだけではなく、もっと広義にスポーツ好き、またはホームタウンの人々が自然と引き込まれるようなクラブ作りを願いたい。
 W 杯が終わり、サッカーフィーバーもかなり落ち着いてきただろう今シーズン。 W 杯がないからこそ、サッカーファン以外の方にも、 J リーグには注目してほしい。そして、積極的に他のスポーツと、またはスポーツ以外の分野と協力してほしい。クラブは、サッカー界だけのモノではないのだ。
 
 あるスポーツ科学部に通うサッカーファンの大学生は、今年の J リーグ開幕にそんなことを思うのだった。

 伊藤 祐己

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